手巻き式か自動巻き式かを選ぶ

手巻き式は毎日のお手入れで愛着を感じられる


機械式時計には、手巻き式と自動巻き式の2種類があります。近年では、自動巻き式が主流になっていると言われますが、伝統的な機構を持つ手巻き式のファンも多いです。機械式時計は、ヒゲゼンマイのほどけていく力で運針しますが、手巻き式はケース横にあるリューズを自分で巻くことで、ゼンマイが巻き上げられる仕組みです。ゼンマイの巻き上げ作業を毎日行えば、機械式時計は停止せずにずっと動き続けます。使えば使うほど部品と潤滑油がなじみやすくなり、コンディションが良い状態を維持できるので、停止させないように、ゼンマイの巻き上げ作業を1日に1度、同じ時間帯に行うのを習慣にするべきです。

機械式時計に詳しくない人が聞けば面倒にも思える作業ですが、手巻き式を持つ多くのオーナーは、ゼンマイの巻き上げ作業を時計への愛着を感じる時間と考えます。18世紀に手巻き式の機構が生まれてから現在に至るまで、愛好家が絶えないひとつの理由です。また、手巻き式は自動巻き式と比較して部品が少なく、ケースが薄い上品なデザインが多くあります。シンプルなつくりが手首へのフィット感を良くしますし、数年に一度の分解掃除にかかるメンテナンスコストが安いのもメリットです。

自動巻き式はセルフメンテナンスが楽


自動巻き式は、内部機構に回転錘と呼ばれるローターが搭載されているため、機械式時計が揺れたり、動いたりすると錘が重力で回転し、自動的にゼンマイの巻き上げ作業が終了するものです。手巻き式であれば、リューズを巻き過ぎるとゼンマイが切れてしまいますが、自動巻き式は時計を装着して動かすたびに巻き上げ続けるため、巻き止まりがなくゼンマイの切れる心配がありません。日常的に装着していれば常に運針するので、停止しない限りは巻き上げ作業をする必要がなく、時計のコンディションが保たれやすいので時間が狂いにくい点が大きなメリットです。

加えて、複数のアイテムを保管する場合は自動巻き式の専用ケースを使うと、ケースが回転し長期間使用しなくても運針が止まらず、故障する恐れがありません。手巻き式は、使用しない場合でもゼンマイの巻き上げ作業をしなければ、約3カ月程度放置しただけで内部の潤滑油が凝固し動かなくなってしまいます。パワーリザーブと呼ばれる手巻き式もリリースされていますが、巻き上げ作業から長くて8日程度しか持続しません。自動巻き式は手軽に使用できる印象がありますが、一方で分解掃除にかかるコストが高額な上、ケースが厚く大きいです。手巻き式か自動巻き式かを選択する場合には、メリットとデメリットをよく考えて自分に適したモデルを購入しましょう。

スポーツエレガンスを象徴するモデルながら、個性的なフォルム。そしてなんと言ってもパテックフィリップのノーチラスには一生モノとしての価値があります