機械式時計の種類③掛け時計

機械式の掛け時計の魅力とは?


掛け時計にも機械式とクォーツ式のものがあります。機械式の掛け時計は古き良きといった、どこか懐かしいものが多くを占めます。木のケースに入って振り子が付いているものなど、実際に家には無くともドラマや映画では見たことがあるのではないでしょうか。機械式の掛け時計は動かす文字盤の大きさに従って、内部のムーブメントの各パーツも大きくなります。機械部分が大きくなると、機械式独自のムーブメントの音が聞こえてくるのが魅力。ゼンマイを巻くタイプからカギを巻くタイプ、振り子のような重りを使った重錘式など、それぞれが違った音を響かせてくれます。

柱時計よりもコンパクトで手軽な掛け時計、手入れのしやすさも魅力の一つです。自動巻きのものであれば定期的に巻き直す必要もなく、また機械式の腕時計のように水に濡れるという心配もほとんどないため、家の他のインテリアと同じような掃除だけで手入れは事足ります。電池交換の心配もないため、長く良い物を使っていきたいという人にはピッタリの掛け時計が機械式のものだと言えるでしょう。機械式時計はかけた手間の分だけ長持ちしてくれる物、掛け時計を機械式にすれば愛着と信頼のある相棒が一つ増える生活を送ることができるのです。

機械式の掛け時計を使用する際の注意点


機械式時計は繊細な工芸品です。掛け時計として使用するなら知っておきたい、機械式の掛け時計独自の注意点をいくつか紹介します。まず一つ目に注意してほしいのが振動に注意することです。機械式時計の弱点の一つに揺れがあります。ムーブメントが外からの力や振動を受けてくるってしまったり、パーツが歪んでしまうと誤差が生じてしまいます。手入れや掃除の際に大きく揺れるような場所には置かないようにしましょう。また地震などの際に高い所から落ちてしまわないようにしっかりと固定しておく必要もあります。様々な振動を想定して備えておきましょう。

二つ目は水に濡らさないこと。これは機械式時計で最も重要になります。手入れをする際に埃を取ったり汚れを落とすために水拭きをしてしまうと、最悪内部の腐食を招く場合があります。必ず乾拭きで手入れをしましょう。また湿気のこもるキッチンや風呂場などの近くも機械式時計を置くのには向きません。水や湿気を避けるようにしてください。また細かい埃も内部に入れば故障を引き起こす可能性があるので要注意です。

三つ目は幅を取ること。機械部分があるため機械式時計の掛け時計は、電池式の掛け時計よりも厚みや幅をとります。電池式であれば壁から出っ張ることは少ないのですが、機械式時計は少なくとも10cm前後の出っ張りを作ってしまいます。身長や物の配置、高さに気を付けて設置しましょう。